< 独立したOSであるが故に > |
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Xen上の仮想OSは独立しています。
ですので、CUIのDomain-0にGUIのDomain-Uをインストールすることも可能です。
私はライブカメラを実現するためにGUI環境を使えるサーバーが欲しかったのですが、
サーバーをもう1台買うのも嫌ですし、部屋の中に2台サーバーがあるのも嫌ですし、メインのサーバー(Domain-0)にGUI環境を入れるのも嫌だったのでこの方法を使いました。
CUIのDomain-0にGUIのDomain-Uをインストールするには、GUIをサポートしている環境からリモートで作業する必要があります。
インストールの段階でGUI環境が必要となるからです。
また、CentOSの最小構成でも2.8GB程度必要ですので、3GB程度以上の空きスペースが必要となります。
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< Xenの設定 > |
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GUIのDomain-Uをインストールする際、VNCを使ってそのDomain-0に接続する必要があります。
そのとき、VNCは127.0.0.1:5900で待ち受けます。
これでは外部から接続できませんので、待ち受けを[Domain-0のIPアドレス]:5900に変更する必要があります。
これはXenの設定ファイルを修正することにより可能となります。
編集するXenの設定ファイルは、『 /etc/xen/xend-config.sxp 』です。
このファイルを開いて、以下の記述を編集してください。
まず、以下の記述がある場合はコメントアウトしてください。
この設定ファイルのコメントアウトは『 # 』です。
(vnc-listen '127.0.0.1')
(vncpasswd '')
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次に、以下の記述を追加します。
(vnc-listen '[Domain-0のIPアドレス]')
(vncpasswd '[VNC用のパスワード]')
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VNC用のパスワードを指定しないと、アドレス&ポート指定だけで接続できてしまい大変危険です。
必ずパスワードを指定するようにしてください。お願い致します。
また、VNC用のパスワードは、外部からGUIに接続するためのものであり、Domain-0またはDomain-Uへのログインパスワードではありません。
以上でXenの設定は終わりです。
以下のコマンドでxendを再起動してください。
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< その他設定 > |
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外部からポート5900で接続できるよう、ファイアーウォールの設定を調整してください。
また、リモートで操作するマシンに、VNCクライアントをインストールし、使用できるようにしてください。
Linux(CentOS、Fedora)の場合は『 yum install vnc 』でインストールできます。
Windowsの場合には、以下のようなソフトウェアが良いでしょう。
良いかどうかは分かりませんが、私はこれで検証しました。
Real VNC
Linuxのyumでインストールされるのと同じもののようです。
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< Domain-Uのインストール > |
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Domain-UのインストールはCUIのときとさほど変わりません。
『 --nographics 』オプションを除くだけです。
以下に例を示します。
virt-install \
--name=[Domain-U Name] \
--ram=512 \
--file=[Domain-U HDD File Path] \
--file-size=4 \
--location=http://ftp.riken.jp/Linux/centos/5/os/i386
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この例ではCentOSをインストールするため、『 --location 』にはCentOS用のURLを記述しています。
『 Would you like to enable graphics support? (yes or no) 』と聞かれますので、
『 yes 』と打ち込んでEnterを押下します。
すると以下のようなメッセージが出てインストールが停止します。
ここまできたらコンソールでの操作は終わりです。
GUI環境をサポートしている環境から、VNCを使ってリモートでDomain-0に接続してください。
VNCによって接続設定はまちまちだと思いますが、基本的に『 [Domain-0のIPアドレス]:5900 』で接続できます。
接続後、通常のGUI版としてインストールを続行してください。
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< 使用感及び今後の展開的妄想 > |
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それなりに重いです(笑)
そこまで込み入った操作には向かないと思います。
音は実際のマシン上で鳴りますので、外出先から接続して音楽を流しても聞こえません。
また、動画には向きません。
動画に音がついている場合も、上記理由により聞こえません。
但し、YouTubeは何とか見られました。
当然音声は聞こえませんでしたが・・・。
逆に、実際のマシン上で音が鳴ることを利用して、防犯対策をすることもできると思います。
ライブカメラを用意して室内を監視し、泥棒が入ってきたらあらかじめ用意しておいた音声で
『 おいお前!そこで何をしている! 』とか流すと面白いかもしれません。
というかDomain-U上で再生された音声はスピーカーから流れるのでしょうか?
ライブカメラ(USB-Webカメラを使用)を構築予定ですので、Domain-UからUSB機器が使えるのか検証しなくてはなりません。
一筋縄ではいかないようでしたらまた使用方法を掲載していきたいと思います。
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